ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。毎週月曜日21時更新です。その他のタイミングでも時々更新します。

朝型or夜型~『天才たちの日課』を読んで~

仕事の都合上よく本屋へいく。
非常勤講師ではあるが、毎回の授業は面白いものしたい。
先生が一人教壇の上でしゃべり続け、それを聞くものは誰もいない。
そんな授業をしてしまったことがあるが、あれは地獄だ。
その死んだ空気を何とかしようとして、ジタバタするがことごとくすべる。
生徒の冷ややかな目、冷笑。
そして半死半生のまま教壇を降りる。It's the hell!
そんな悲惨なことにならないために、あるいはそうなった時のために本屋へいく。
地獄に仏となる面白いことを探す。
 
内容を吟味するため当然立ち読みを行うが、僕は面白いことのみを飢えた野犬の目つきでかぎまわっているので、その本の中でいらない部分、興味のない部分はすっ飛ばして読んでいく。だからこち亀の両津勘吉のように立ち読みだけでその本一冊を読み切ってしまうこともある。
結果、もう一度読みたいなと思えばその本を買うし、お腹いっぱいと思えば買わない。
立ち読みの途中で、「この本めちゃめちゃええやん!」と衝動的に買ってしまうこともある。
見立て通りであればよいが、見立てが誤っていた場合、すなわち最初のキャッチーな部分だけよくて、その後がクソ&クソ&クソな場合、どす黒く最低な気分になる。
自分をどつき回したくなる。その本を燃やしたくなる。
まれにそういうことがある。つい最近もあった。
そんなときは超一流の詐欺師に引っかかったのだと諦めて、すぐにブックオフに走りその本を売り飛ばして溜飲を下げるしかない。
 
そんな出入国以上の厳正なる審査を経て一昨日新しい本を三冊購入した。
一つはイヌイットの刺繍の本、もう一つは松本大洋の絵本、最後に表題の『天才たちの日課』である。
結果としてどれも満足しているが、最後の『天才たちの日課』に関してはかなり迷った。

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キャッチーなコピーからして胡散臭い本だなと思っていて、ちょっと立ち読みしてみたところ、内容はまあまあいいが、うーん、これは立ち読みで十分だな、という結論に一回は達した。
しかし、その後本屋をウロウロしている間も何故か『天才たちの日課』のことが頭から離れず(つまりウロウロして数冊本を手に取るが実際には『天才たちの日課』を買うべきか買わぬべきか、ということだけが頭を支配している状態)、散々迷ったあげく、授業で使えるところが大量にあるじゃないかという理由で強引に自らを納得させ、購入に踏み切った。
こういう迷いのある場合、大体失敗することが多いが、今回は買ってよかったようだ。
 
この本には古今東西、あらゆる芸術家の日課が載っている。
軒並みクセがすごい。
立った状態でちんちんをいじくりながらでないと良いものが書けない、なんて作家もいる。
 
そんな中、僕が気になったのは皆どの時間に仕事をするのか、ということだった。
僕に関して言えば、完全に朝型の人間だと思っている。
朝はいつも5時半に起き、少しものを書いたりして朝ご飯を作る。
家を出るのはいつも7時過ぎ。
嫁さんと一緒に出て、駅で分かれる。
仕事のあるときは当然仕事に行く。
今は仕事の無い時期なので、近くの喫茶店に行く。そこで大体正午まで必死になってものを書く。
正午にはもう燃料切れというか頭が回らなくなっている。
昼からはこのブログを更新したり、ギターを弾いたり、家事をする。
夜には絶対ものを書かない。
夜に書いたものはキケンなものが多い。大抵は独りよがりなオナニープレイになっている。
一度そういうものすごいオナニープレイをmixiに載せたことがあって、次の日の朝ひどく後悔した。
軍人なら銃殺刑に処されているところだ。
何故そんな日記を載せたのかわからない。夜が僕をそうさせたとしか言うほかない。
ただ、その独りよがりがよい効果を生み出す場合もある。例えば個人の日記だ。
僕は中3の時から大学ノートに日記をつけているが、大体この日記は夜書いている。
その方が気分が乗るのだ。
その大学ノートの日記に関しては、後から読み返してみても面白いなと思うものがいくつもある。
夜の力を借りることは、決して悪いことばかりではない。
 
『天才たちの日課』を読んでみると多くの芸術家たちがやはり朝に仕事をしている。
朝の最も頭の働きがよい時間を神聖視し、邪魔をされるとブチギレまくるという、キチガイと紙一重の芸術家も結構いる。
 
僕も面白い仕事をこなそうとするなら朝の方がいいんじゃないかと思う。
落語でもよく江戸の職人さんが言ってるじゃないか。
「昼過ぎても仕事してる奴なんてのは仕事の出来ない奴だ」
てね。
働き方改革だ何だというのなら、いっそ仕事をしていいのは午前中だけ、学校も午前中だけ、ということにするのはどうだろうか?
 
 
夜が近い。

天才たちの日課  クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

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