ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。毎週月曜日21時更新です。その他のタイミングでも時々更新します。

中世ヨーロッパの世界史授業プリント

授業プリントは次々に作り続けているのだけど、ブログに載せる意味があるのかどうかわからなくてこれまで写真を載せるのを躊躇していた。
これからはあまり深く考えずに、せっかく自分の仕事を見てもらえる機会だし、もしかしたらプリントを楽しみにしている希有な方もいらっしゃるかもしれないので積極的に載せていこうと思う。

今回のプリントは中世ヨーロッパ。
まずはスイスの英雄ウィリアムテル。弓の名手っていうから長弓かと思ってたらクロスボウなんすね。なんかちょっとイメージと違う。あとオーストリアから派遣されてくる悪代官の名前がゲスラーっていう最高に下衆っぽい名前で好き。

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なんかやっぱりクロスボウだと達人感が出ない。
次にキリスト教教義の確立者アウグスティヌス。異常な性欲に終生悩まされ続けた彼が現代キリスト教の懺悔的教義を確立する。彼の『告白』というタイトルの本の中にはその倒錯した性癖が実に生々しく描かれている、らしい。なお、ルソーも同じタイトルの本で自分の性癖を暴露している。ルソーの場合はおしりを叩いて欲しくて村の女の子をチンチン丸出しで追いかけ回してお巡りさんに逮捕されたとかそんな話だったけど……
ともあれ毎日下劣な欲情に燃え上がっては懺悔する、そんな人がキリスト教の立役者。懺悔するぐらいならしなきゃいいのに、てのは言わないお約束。この人の性欲が異常でなければ今のキリスト教徒は懺悔してなかったかもしれない。宗教と性の話って常にセットな気がする。
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こいつもある意味すごい。
最後にトマスアクィナス。神学のピンチを救った自己抑制能力のバケモノ。トマスアクィナスが18歳の時、清貧と童貞を戒律とするドミニコ会に入ることを決意する。それを何とか阻止しようとたくらんだトマスアクィナスの両親(名家の貴族)が息子を監禁した上で裸の美女をその部屋に放り込んだ。息子が童貞でなくなればドミニコ会には自動的に入れない、という考えのもと繰り出された天才的手法である。まさに裏技。セコい、さすが貴族セコい。しかしトマスアクィナスは20歳前後の性欲バリバリの時期だったにも関わらず裸の美女に手をつけなかった。まじかよトマス。
そんなトマスアクィナスは中世に哲学がイスラム圏から逆輸入されてきて神学がコテンパンにやられそうだったときに、哲学でも解けない問題のあることを指摘し、神学を守った。すごいよトマス。
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アウグスティヌスだったら秒でアウトでした。
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全体像。学校で撮ったのだが光の入り具合で右側が黄色い。
なお、信仰系の話は飲茶著『史上最強の哲学入門』を参考にしている。ライトな語り口で面白おかしく哲学を紐解いてくれるとても良い本です。「わかりやすい」、じゃなく「面白い」哲学を求めてる人は是非。