ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。不定期更新です。

民俗学メモ「ツバメ」

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三番子がやかましく騒ぎ立てるのは、9月の旅立ちを前にたくさんのエサをもらい一刻も早く体を作らねばならないから。
ツバメは春を呼ぶ鳥。海の向こうからやってきて、たくさんの子を産み、育て、帰っていく。
増殖と繁栄を象徴し、竹取物語に「燕のもたる子安の貝」と出てくるのはこの鳥の子産み、子育て上手の性質を表している(子安貝は安産のお守り)。

古来より人とのつながり深く、人の住んでいない家には巣をかけない。それは人がツバメを守ってくれることを知っているからだという。
人もまたそんなツバメを子産み、子育ての聖鳥として大切に迎え、守ってきた。

一般にツバメは春の彼岸にやってきて、秋の悲願に帰ると言われている。

僕の兄の家にも毎年ツバメがやってきて子を成し、帰っていく。そんなツバメの親子を、兄の家族もやはり大切に思い、害の及ばぬよう守っている。
(参考文献:野本寛一(2008)『生態と民俗』講談社.)